Re-marketing

倒産の危機から予約の取れない店に成長させたマーケターのストーリー

集客は競合店の離客を徹底的に狙え!競合店への侵食は潜んでやるべし

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移転エリアで戦いがはじまった。

スティングチラシも配布しているので競合には存在が知られている。

 

僕は焦っていた

一秒でも早く移転先のエリアを侵食する必要があるからだ。

 

しかし、僕のとったマーケティングは一気にエリアを制圧するのではなく徐々にエリアのお客様を奪い侵食していく方法だった。

WEBで検索しているユーザーは、現在利用している店舗に不満を持っているから他店を検索しているというのが大前提。

要するに競合店を離客したお客様。

どのようなジャンルの店舗でも離客率は10%以上ある。優良店といわれる店舗でも20%ぐらいの離客率となる。

この離客したお客様は他店を探し他店の客となる。

このようにサービス業ではお客様が必ず回遊する。

お客様は常に流動的でグルグルと回っているのだ。

 

僕の戦術は、この他店を離客したお客様を全部すくい上げるというもの。

一部ではなく全部だ。

そしてリピートしてももらうための仕掛けを作り、固定客とする。

 

その結果、他店にお客様が回遊することはなくなる。

他店の新規客は少なくなり、お客様数が減少する。

そして売上も減少して徐々に経営体力が落ちていく。

 

競合店はその原因に気づくことは難しいだろう。

余程の分析能力の高いWEBマーケターがパートナーにいれば原因を分析できるかもしれないが、そんな人材は滅多にいない。

また、この頃には店舗のWEBサイトはただ存在しているだけの幼稚なものが多かった。

これは、現在もあまり変わらない。正確なWEB分析ができるような人材は実店舗のマーケティングを担当することは少ない。

 

僕の焦りの原因は、一気にターゲットエリアを制圧できない戦術にイラつきからだ。

しかし、一気に制圧することで余計な摩擦を引き起こすことは多い。

その摩擦に対して対抗できるだけの力はこの時点の僕らにはなかった。

とにかく追い出されて何とか細々と息をしている身なのだ。

 

僕らは競合店に存在はあかしつつも、ひっそりと身を潜めて侵食していった。

まるで潜水艦が空母を狙うようにひっそりと狙いを定めて。

そして毎月一定数の新規のお客様を獲得していくことに成功した。

 

僕は毎日のデータ分析を行い、その分析結果通りにWEBサイトのカスタマイズを繰り返した。

その結果、新規予約件数はうなぎ昇りに上がっていき、予測以上の速さでお客様を獲得していくことに成功した。

 

しかし、まだ足りない。

キャッシュがとにかく足りないのだ。

僕らは更なるマーケティングプランを必要とした。

 

 

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