最終章、そして売上は５倍に。倒産の危機から業界のトップへ

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それは長いようで短い５年間だったと思う。

移転後、僕達は３年経たずして一店舗あたりの売上も顧客数も業界１位になった。

そして５年経った今もそれはキープしている。

順調と呼べるような経営にいたるのは、移転から３年後だ。

それまでは、とにかく問題が山済みで正直何度も心が折れそうになったが、その都度乗り越えた。

これは僕だけではなく、経営者もスタッフも同じだろう。

僕達のビジネスモデルもマーケティングも真似して売上を伸ばしている競合店はたくさんある。

しかし、その競合店が僕達を超えられないのは、超えた山の数が圧倒的に違うからだろう。

所詮猿真似なわけだ。

とにかく何もかも大変だったと言える。

業界の常識にとらわれずに経営するということは、実はとても難しいこと。

僕らはどの業界グループにも属さず、マーケティングから導き出されるデータだけを頼りに歩むべき道を決めた。

そのため、変なしがらみもなく大胆な改革が可能となった。

『倒産か生存か』

そんなテーマの下では誰のアドバイスも必要としないのだ。

僕たちが作ったその道は今や業界の新しい経営スタイルとなってきている。

その勢いがすさまじい。

新しい波が押し寄せているのだ。

古い経営スタイルを貫いている店舗は、その波の前に無残にも押し流されている状況だ。

かつて、といっても５年前の話だが、僕達は笑いものだった。

業界の中で圧倒的弱者だった。

しかし、今は完全に逆転している。しかも逆転しただけではなく駆逐してしまっている。

僕の好きなダーウィンの言葉

「この世に生き残る生き物は、最も力の強いものか。そうではない。最も頭のいいものか。そうでもない。それは、変化に対応できる生き物だ」

自分がその実践者になるとは思ってもみなかった。

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