マーケティングがあたった!強制退去からの起死回生
強制執行の日がやってきた
12月初旬に強制執行が行われた。
幸いにもギリギリのスケジュールで移転先の店舗はできあがっていたが、ここまで漕ぎ着けるのにかなり苦しんだ。
移転先は事務所として使われたいたため、店舗に転用できるものが何もない状態。
本当に一から店舗を作り上げるため、工期は思ったより長くなってしまった。
だから、契約から店舗が出来上がるまで本当にギリギリのスケジュールとなってしまったのだ。
強制的に現在のお店を追い出されれる身としては、これは結構堪える・・。
経験的に店舗構築は遅れるケースがあることを知っているだけに心配だった。
無事に工期通りに移転先の店舗が完成することを祈るばかりだった。
その祈りが通じたのかスケジュール通りに完成。
強制執行の日、店舗明渡しのため次々と荷物が運び出されていく。
この光景を見て経営の難しさを改めて痛感した。
ビジネスは負けたら最後なのだと。
敗軍の儚さは経験したものにしかわかならい。
だからこそ、僕は移転先では必ず勝つと誓った。
経営者とスタッフはお店を数日間お休みにして荷物の移動や閉鎖する現店舗の清算を行った。
これも相当大変な作業だったようだ。
僕は、移転後にスタートダッシュができるようにマーケティングに没頭。
この時期に僕が行ったことは以下のようになる。
- 1.既存顧客を3つの種類に分けた。
・3ヶ月以内に利用したお客様をアクティブ
・3ヶ月以上利用していないが1年以内に利用したお客様をスリープ
・それ以外をデッド
3つに分けたお客様に向けて葉書で移転通知を出した。
葉書は3つのパターンを作成し、それぞれ特典をつけることにした。
デッドをアクティブに変えることは難しいがスリープは可能だろうと予測した。
移転をきっかけにアクティブを増やす作戦だ。
実際は移転後にデッドからのアクティブに戻ったお客様も多く、アクティブ客全体の底上げができた。
これはキャッシュフロー改善に大きく役立つ嬉しい結果となる。
また、移転先エリアでのポスティングチラシの作成にも取りかかっていた。
現在、ポスティングチラシは反響が小さいと言われてる。
しかし、それは業者にチラシ内容を丸投げした場合の反響だ。
きちんとターゲットを分析し、その分析結果を反映した内容であれば反響はある。
それに、店舗の存在を知らせるという意味ではWEBより悪くない。
僕は移転先エリアを探す時点で比較的一軒家が多いエリアに絞っていた。
マンションはポスティング不可のケースが多い、しかし一軒家であればポスティングが可能だと思ったから。
僕はチラシについても何度も検討し、喰い付きの良いものを作り上げた。
結果的にはチラシからの集客も成功したと思う。
WEBでの集客にはコスパの点では及ばないが、ポスティング後にかなり長期にわたってその効果は確認できたからだ。
ポスティングの広告効果を一気に上げる!反響が多いポスティングチラシの作り方 - Re-marketing
この時期のマーケティングを要約すると次のようになる。
これにより、スタートダッシュは予想を上回る順調な滑り出しとなった。
僕はここからが本番であると自分に何度も言い聞かした。
なぜなら、ここからの戦いはオセロゲームとなるからだ。
他店の客を略奪するしか生き残る方法がない。
これはとてもタフな仕事になることが予想できたからだ。
「勝ち続けるしかない・・・」僕は以前よりも忙しく生き生きと働きはじめているスタッフを見ながら呟いた。
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