幸運到来!?移転先の店舗物件が奇跡的に見つかる

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もう退去させられてしまう強制執行まで１ヶ月を切ってしまっている。
とにかく時間がない。
早く、選定した移転エリアで店舗を探さなくてはならない。

僕達は不動産業者に手当たり次第に連絡した。
そして自らの足でもそのエリアを探しに探しまくった。

なにしろ、債務超過の会社。
そんな会社に空き店舗を貸してくれる大家がいるとは思えない状況。
だから、それこそ下手な鉄砲数打てば当たるという気持ちが必要だった。

そして、その下手な鉄砲が見事に当たる。
これは奇跡と思えるぐらいの幸運だった。

住所は希望した高級住宅地の住所なのだが、住宅街の裏通りにあるため全く人目につかない場所。
そのため長い間、借り手がつかず放置されていたような物件。

さらに家主にかなりの額の借金があり、このまま入居者が決まらなければ物件ごと手放さなければならないような状況だったため、入居審査がとてもゆるい状況だった。

要するに借りてくれれば誰でもよかったという状況。
渡りに船とは正にこのことだと皆で話した。

全く人目につかない場所だけに家賃も破格に安かった。
今の家賃の３０％程度に抑えることができるため、移転後のキャッシュフローもしばらく助かることは間違いない。

実店舗で全く人目につかない場所を選ぶことはリスクがある。
しかし僕は全く問題ないと判断した。

僕には人目につかない場所でも集客できる秘策があったからだ。

この点について僕には迷いはなかった。
寒空の中、足が棒になるくらい歩き回り、何度も心が折れそうになっても踏ん張って探したエリアだ。
その努力は必ず報われるという自信があった。

後は、移転費用の捻出と移転スケジュールを決める大仕事が待っている。

実店舗なので内装費用等のキャッシュが必要になる。
内装は経営者の知人にお願いした。
会社の現状を話して費用の支払いについては色々と助けていただいた。
この辺りの事情については、残念ながらくわしく書く事ができないことはご理解いただきたい。

とにかく、なんとか移転ができるところまで漕ぎ着けたのだ。

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